ドリスで完成 史上初5投手60戦登板!リリーフ陣0封リレー

 「DeNA4-4阪神」(27日、横浜スタジアム)

 阪神の鉄壁の投手陣が、歴史に名を刻んだ。プロ野球史上初の5投手の60試合登板。ドリスが延長十一回から登板し、最強のクインテットが完成した。2回を無失点に抑えた守護神は「みんながいい仕事ができていると思う。それぞれに色はあるけど、まとまっている」と笑顔を見せた。

 快挙を達成した試合でも、今季を象徴する快投を披露した。同点のマウンドでも堂々たる投げっぷり。十一回は走者1人を出したが、落ち着いていた。さらに「試合の流れ的に2回を投げることはあると思っていた」と延長十二回のマウンドへ。最後も相手を寄せ付けず、三者凡退で引き分けに持ち込んだ。

 高橋、岩崎、桑原、マテオ、そしてドリス。主に勝利の方程式として投げ続けてきた5人による偉業だ。ラストを飾ったドリスは「個人的にもこんなに投げられると思わなかった」と振り返る。全員がカバーし合って得た勲章。全員の力が集結して成し遂げた立派な数字だ。

 守護神として君臨した今季。チームにもたらしていたのは勝利だけではない。持ち前の陽気さ。雰囲気が悪くなっても、ドリスの明るさが救ったことが何度もあった。苦しい時も、ドミニカンのカタコトの日本語で笑いが起きた。2年目の助っ投は今では「日本語を書くことができる」と言うほどに異国の地になじんでいる。本職の「シゴト」だけでなく、日ごろの生活から欠かせない存在になっている。

 5投手全員をつぎ込みドローをもぎ取った一戦。金本監督も「よく投げてくれた」と称え、信頼を口にする。残り6試合も「気を緩めることなく投げていきたい」とドリス。まだまだ戦いは続く。これからもフル回転する。

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