福留弾!阪神ファイナルS進出王手 14年の『無敗下克上』再現の予カ~ン

 「セCSファーストS・第1戦、阪神2-0DeNA」(14日、甲子園球場)

 セ、パ両リーグのCSファーストS(3試合制)が開幕。レギュラーシーズン2位の阪神は3位DeNAに快勝した。六回、福留孝介外野手(40)が先制2ラン。2014年のCSを再現するかのようなベテランの一発で、勝負を決めた。15日の第2戦で勝つか引き分ければファイナルS進出が決まる。

 聖地に響いた快音も、ゆっくりと走りだした姿も3年前と何ら変わらなかった。一気に沸き上がった大歓声の中、福留はダイヤモンドを一周した。日本シリーズへ進出した14年と同じ、CSファーストS初戦で放った決勝弾。再現ストーリーの序章は、突如、舞い降りた“天の声”だった。

 「確か六回に本塁打を打ったなぁと、ふと思った」。打席に向かう前、3年前の記憶が脳裏をよぎった。「いい記憶は覚えているから」。0-0で迎えた六回、力投するメッセンジャーを援護するように広島・前田の150キロをバックスクリーンへたたき込んだ。

 そしてこの日も-。0-0の六回無死一塁で迎えた第3打席、カウント2-1から井納が真ん中低めに投じた147キロ直球を完ぺきに捉えた。打った瞬間に行ったと確信した打球は、バックスクリーン右へ突き刺さる先制2ラン。直前の3球目が来る前には何度も打席を外して自分の間合いに持ち込んでいた。約1分間の駆け引きでも、自分優位の姿勢を貫いた。

 「どんだけ時間を使ってもいいから、とにかく自分のタイミングで」と福留。あっという間に終わってしまう短期決戦で、決して相手投手に主導権を渡さないベテランの経験と読み-。それが呼び込んだ価値ある決勝弾に金本監督も「さすがドメさんですね」と称賛を惜しまない。

 14年の一発を問われ「悪いことはすぐ忘れちゃうんだけど、いいことはね」と笑った福留。その記憶力、感覚は他の選手と比べても群を抜いている。スイングが崩れていると実感すれば、過去の映像を見ずとも自らの記憶を頼りに元へ戻す。

 「全体像からだったり、パーツ、パーツの部分だったり」。井納が投球間隔を変えてくることも「シーズン中にあったから」と記憶にとどめていた。

 万全の準備を施し、そして放った確信の一発。3年前、福留のアーチで会心のスタートを切った猛虎は、王者・巨人も倒して日本シリーズへ駆け上がった。「明日もしっかり勝てるように」-。下克上の再現を予感させる主将の姿が、何よりも頼もしく映えた。

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