掛布氏、2軍監督退任の心残りは江越「もう少し見たかった」

 プロ野球・阪神の2軍監督を退任した掛布雅之氏(62)が18日放送のTBSラジオ「伊集院光とらじおと」(月~木曜、前8時30分)のゲストコーナーに収録で出演した。パーソナリティの伊集院光から阪神の2軍監督としての心残りについて聞かれると、プロ3年目の江越大賀外野手(24)の名を挙げた。

 掛布氏は江越の素質を「チームで1、2を争うだけの身体能力を持っている」と高く評価しつつ「あれだけの身体能力がありながらボールとバットが当たらない」という課題に取り組んでいた。「ボールを打たさずに、体幹みたいのを鍛える形で、素振りとかいろんな面白いことをやらせていた時に、ひょっとすると江越は変わるんじゃないだろうかと思ったんです。江越をもう少し見たかったのが正直な気持ちですね」と漏らした。

 掛布氏の目では、右打者の江越は「ボールを見ると右の肩が下がる」という癖を抱えていた。体を水平に回転させる打撃理論を提唱する掛布氏は、癖を直すために「ホースのようなチューブ」をつくりそれを水平に振る特訓などを課していたと明かした。

 昨季、開幕前の3月に2軍に降格した江越を、短い時間指導し1軍に戻したが、「開幕からしばらく打ったんですが、やっぱり、癖が治ってないわけですね。時間をかけてやってませんから」と時間の不足を痛感したという。

 「2軍に落ちたり1軍に上がったり繰り返しだったので、これでは江越の野球はだめだろうと。もう1回、1から…0からですね。0から1が難しいんですよね。1をもってる人間は2になったり3になったりは簡単だと思います。(江越は)1を持っていないんですよ。0なんですよ」。熱い言葉に江越の育成に情熱を注いでいたことをうかがわせた。

 最近は試合で凡退した時に、掛布氏が「お前なんで…」と言うより早く本人が「こうなってましたね」と分析できるようにはなっていたといい、「これってすごい進歩なんですよ」と評価した。

 また、陽川尚将内野手もインタビューの中で名前を挙げ、1軍で活躍しきれない理由を本人が「自分が変わってしまう」と悩んでいたことも明かした。「何かのきっかけでポーンと変わればすごいバッターになると思います。ここがね、われわれが技術的なことだとかいろいろい話をして変わるものじゃないんですよ」と、変身を期待した。

 伊集院からは、1軍の金本監督と方針が違ったらどうしていたのか、との質問も受けたが、「そこまで(金本)監督から言われたことはないんですよ。任せますと言われているので」と返答。「そんなに(金本)監督からこうしてほしい、ああしてほしいとは、僕にはそんなにないんです」とした。

 掛布氏自身は選手時代を「私も猛練習で育ったのは育ってきました」と振り返り、「これは、年齢でしょうね。うちの監督のように若くユニホームを着てしまえば、自分がやってきたことと同じことを選手に求めたかもしれないですね」と語っていた。

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