張本勲氏、幻の阪神移籍の真相を告白「ドアから長嶋監督がドッキリカメラみたいに…」
TBS系「サンデーモーニング」の「喝!」で人気の野球評論家、張本勲氏(77)が21日放送の同局系「サワコの朝」に出演し、幻に終わった阪神移籍の真相を告白した。
張本氏は東映に入団、日本を代表する強打者に成長したが、後継球団である日本ハムでは監督と合わず「非常に居心地が悪かった」ため、「オーナーに直訴に行ったんですよ。出してくださいと」とトレードを志願した。
「阪神の監督の吉田(義男)さんにお会いして。『ウチに来い』と。2回くらい会って、連絡を電話でして『張やん、上まで通したから』。うれしかったですよ。どこ行こうって悩むじゃないですか。しかも名門の阪神に行けると思ったら。うちのワイフにね、『大阪に5~6年行くから』と。土地も買いましたよ。宝塚というところに」
こうして阪神移籍が内定したが「私の後援会長がね、ある人のところにあいさつに行けと言うんですよ。東日貿易の久保(正雄)さんといいましてね、長嶋監督の個人的な後援会長なんですよ」と、久保氏に会うことに。
久保氏は「君はトレードの話があるらしい。巨人は嫌いか?」と切り出した。張本氏が「嫌いじゃありませんよ。子供の頃から好きですから」と応じると、久保氏は「巨人好きなんだな」と確認。張本氏が「できれば生まれて1回くらいは巨人でプレーしたいと思いますよ」と答えると、久保氏は「これで決まった。おい茂雄ちゃん」と呼びかけ、「ドアから長嶋監督が出てきた。飛び上がりますよ。ドッキリカメラみたいにね。びっくりしますよ」と、衝撃の展開が待っていた。
「汗びっしょり」の張本氏は「すぐ吉田さんに電話しましたよ」と、断りの電話を入れることに。
「何言うたと思います?『張やん、良かったなあ。お前(自宅が)東京やし、巨人好きやったやないか。頑張りや』」
吉田氏の懐の深さに、張本氏は「私、受話器持って西の方に頭下げて、涙ぼとぼと落ちました。涙が止まりませんでした」と、感激したという。