片岡ヘッド兼打撃コーチ 中谷&大山を一人前に!右打ち完全習得へ
阪神・片岡篤史ヘッド兼打撃コーチ(48)が24日、今シーズン台頭した中谷、大山らレギュラー候補を一人前にすると誓った。飛躍への重要ポイントは、勝負どころで得点につながる「右打ち」の完全習得。金本タイガース3年目の新参謀が、変わらぬ熱血指導で成長を促していく。
片岡ヘッド兼打撃コーチの視線の先には、一心不乱に振り込む2人の若虎がいた。今季チーム最多20本塁打を放った中谷と、CSファーストSで打率・538と大活躍した大山。秋季練習初日の個別練習で早速、片岡流の特打が行われた。
「ライバルという意味で、そういうふうに打たしてね。競争意識というか、ライバルに対してのレベルアップというのもあるので」
し烈な生存競争が互いの成長を生む。「なんとか一人前にしていきたいと思います」。競争意識をあおるようなメニュー設定は、若虎の成長を願う強い気持ちがあるからこそだ。来季ヘッドコーチを兼務することになっても、志は変わらない。
今後の方針として「右打ち」の徹底を一つのテーマに挙げた。シーズン中、またCSでの戦いを通して感じた必要不可欠な部分。中谷と大山はこの日のフリー打撃、特打と逆方向に飛ばすスイングを反復した。一発が持ち味の中谷は214スイング中、柵越え0本。片岡コーチはその姿をじっと見つめていた。
「今シーズン、セカンドゴロというのがあまりなかったと思う。打てるような形、そういう知恵も技術になってくると思うから」
今季の315アウトのうち、二ゴロはわずか8個。年間30本塁打を目指す一方、勝つためには進塁打を打つ技術も必要で、それが打撃力向上にも結びつく。中谷は「しっかり取り組みたい」と気合を入れ、大山も「いろいろ試していきたい」と力強く語った。
片岡コーチは、来季からヘッドコーチ兼打撃コーチとしてチームの根幹を支える。「経験がある高代さん、平田さんがおられますので。そういう方の力も借りながらね」。信頼する仲間と共に、チーム強化に全力を注ぐ。目指すは、日本一だ。