ドラ3熊谷、宮本慎也を目指す 今春大学日本一主将、悔し最終戦で誓い新た
「東京六大学野球、法大1-0立大」(31日、神宮球場)
阪神からドラフト3位で指名された熊谷敬宥内野手(21)=立大=が10月31日、プロ入り前の最終戦となる東京六大学秋季リーグ・法大戦に「7番・遊撃」で出場し、延長の末、惜敗した。自身も九回、1死満塁の好機で二ゴロに倒れるなど4打数無安打。名手・宮本慎也(元ヤクルト)を目標に、即戦力として活躍することを誓った。
「負けたので。悔しい思いしかない。この悔しさを後輩に生かしてもらいたい」。大学生活最後のリーグ戦は4位。3度の守備機会では軽快に打球をさばいたが、課題の打撃で快音は響かなかった。
4年春に9盗塁で盗塁王を獲得し、59年ぶりの日本一へ導いた。担当の平塚スカウトは「盗塁できる能力が高い。盗むのがうまい」と評価する。一塁到達タイムは右打者で4秒1台。盗塁は3秒1台で球団OBの赤星ら俊足の選手に肩を並べる。同スカウトは言う。
「送球のエラーはみたことない。打撃もクセがないから力さえ付けばね。今宮(ソフトバンク)みたいになれる選手。ああいうタイプを目指してほしい」
高校、大学で代表を経験するなど国際舞台でも活躍した。「守備からリズムを作る。宮本慎也さんを目指したい。少しでも近づき、いつかは追い越せるように。このオフ、死ぬ気で練習します」と熊谷。悔しさを胸にプロの門をたたく。今春大学日本一に輝いた主将が球界一の遊撃手を目指す。