阪神、山田の獲得調査へ 12年8勝、ソフトバンク構想外の左腕
阪神がソフトバンクから来季の構想外を通告された山田大樹投手(29)の獲得調査に動く可能性があることが10月31日、分かった。ドラフトでは1位と2位で即戦力投手を指名したことからも、投手陣の整備は来季の課題となるポイント。今後、チームの編成上のバランス面も考えながら、検討していく。
鍛錬の秋季キャンプが2日から始まる中、水面下でも来季に向けた動きを進める。阪神が、ソフトバンクから来季の構想外を通告された山田の獲得調査に乗り出す可能性があることが分かった。
山田は2006年度の育成ドラフトでソフトバンクに入団。規定投球回に到達した12年には24試合で8勝を挙げ、防御率2・78という成績を残した左腕だ。今季は2試合で1勝0敗だったが、その唯一の勝利は6月11日の阪神戦と、阪神には相性がいい。今季の対戦も含めて通算4戦3勝1敗で防御率0・31という「虎キラー」で、阪神サイドとしては好投手のイメージがある。
1軍では出番に恵まれなかったが、2軍では今季、22試合で10勝5敗、防御率2・35と結果を残している。層の厚いソフトバンクということで出番が限られていた部分もあり、実力的には十分、1軍でも通用するという見方もされている。
ドラフトでは1位で馬場(仙台大)、2位で高橋(亜大)と上位で投手を指名。金本監督は、ドラフト前日に強化ポイントを問われた際「チーム事情、どう見てもピッチャーでしょう」と話したように、投手陣の整備が課題なのは明白。即戦力投手の指名に成功したものの、投手は何人いてもいい、とも言われるだけに補強ポイントとも合致する。
山田自身は現役続行を希望しているもよう。他球団では西武が、同じく構想外を通告された大隣と共に獲得調査に動くことが判明している。チームの編成面でのバランスも考え、左腕の獲得に動くか否かを慎重に検討していく流れとなる。