大山、飛んだ!場外トイレ150メートル弾 規格外の内容に首脳陣も絶賛
阪神の秋季キャンプが4日、高知県安芸市で行われ、大山悠輔内野手(22)が居残り特打で推定飛距離150メートルの“驚弾”を放った。長尺バットを使いながら163スイングで43本の柵越え。最大で9連発、うち場外弾4連発と規格外の内容に首脳陣も絶賛した。ケース打撃でも非凡なセンスを見せ、日に日に進化を遂げている。きょう5日の紅白戦では中谷との“4番対決”に挑む。
高台になっている左翼ネット後方で、ファンがボールを待っていた。そこに大山が次々と白球を打ち込むと、子供たちの歓声が上がった。美しい放物線を描き、群を抜く飛距離を出し続けた大山の打球。その最中、予想もしなかった驚弾が飛び出した。
力強く振り切り、快音を響かせた打球は左翼ネットのはるか上を越えた。そして道路を挟んで向こう側にある駐車場に着弾したように見えた。
前日3日のロングティー打撃で“警報”が発令されたことで、2人に増員された警備員は「一番、飛んだボールで(駐車場の)奥にあるトイレまで飛びました」と証言。推定飛距離150メートルを長尺バットで叩き出した。
しかも、この一発は特打の終盤。キャンプ開始3日目で体の張りも出てくる中で、柵越え9連発、うち場外弾4連発を放った。決して“まぐれの一撃”ではなく、振り込んでいく中で飛距離も徐々に伸びていった。
見守っていた金本監督も「ちょっと打つことに関してはセンスあるね。飛ばすセンス、捉えるセンス、内角のさばきとか。右打ちも難なくやるし」と絶賛。直前に行われたケース打撃では、無死二塁の状況から藤浪が2球連続で投じた内角直球をうまく逆方向へゴロを放ち、走者を三塁へ進めた。単に飛距離だけでなく、状況に応じたスイング、打撃技術の高さは右打者の中でチームトップレベルと言っていい。
今春のキャンプ時よりも、打撃フォームからムダな部分が無くなり、一流打者の条件と言われる“後ろを小さく、前を大きく”の形に変化しつつある大山。片岡ヘッド兼打撃コーチも「速い真っすぐに対して、準備が早いから対応ができる」と目を細め、抜群の飛距離についても「身長と一緒で天性のもんやから。振り込むことで身に付けてほしい」と期待を込めた。
「風だと思います。逆風の時に飛ばせるように頑張ります」と語った大山。日々、進化を続ける背番号3が虎の中軸に定着する未来-。そう遠くはないかもしれない。
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