阪神フロント、大改革!社長も本部長も総替え 強虎復権へ「優勝、日本一求める」
阪神は6日、四藤慶一郎球団社長(57)と高野栄一球団本部長(54)が12月1日付で退任し、阪急阪神ビルマネジメントの代表取締役・副社長執行役員を務める揚塩健治氏(57)が球団社長、谷本修球団常務(53)が球団本部長に就任すると発表した。球団上層部が総入れ替えとなるのは極めて異例の大改革。揚塩新社長は甲子園球場長として03、05年のリーグ優勝を見届け、球団の要職を歴任。“V請負人”として、タイガースの復権へ強い意気込みを語った。
タイガース復権へ、異例のフロント改革が断行された。チーム運営の心臓部とも言える球団社長、球団本部長の交代。新しい風を吹き込むために、かじ取りを任された揚塩新社長は「優勝、日本一…。そこはファンが求めているところなので、結果を求めて精一杯やりたい」と所信表明で力を込めた。
03、05年と第25代球場長としてリーグ優勝を見届けた。歴代の球場長でも複数回、優勝の美酒を味わったのは揚塩新社長を含めてたった2人だけだという。
四藤球団社長が「運が強い男」と評するフロントマン。甲子園の大規模リニューアルにも責任者として立ち会い、09年4月には常務取締役として球団の営業部門を担った。毎年のように主催試合で年間観客動員が300万人を突破する時代を知り、温和な人柄ながらも力強い意志で次々と改革を推し進めてきた実績を持つ。
メジャー球団の視察にも当時の南球団社長(現顧問)らと同行し、退団後も「野球から離れて6年8カ月ですけど、メジャーリーグも含めて野球の情報には触れるようにしてきた」と新社長。現在のチームについても「1年目が借金12で今年は貯金17。やっぱり実力がついてきたなというのは実感しています」と語る。
超変革が実りつつあるチームを、さらに強くするためにバックアップしていくのがフロントの責務。「チームを支えて、どれだけ強いチームを作っていけるか。しっかりと組織を作っていきたい」と新社長は力を込めた。
「コミュニケーションを大切にしていきたい」と語るように、息つく間もなく、7日早朝に大阪をたって四藤球団社長、谷本新球団本部長らと安芸キャンプを訪問する予定。金本監督に就任のあいさつを行うという。
チームの過渡期で任された大役に「チャンスがあれば頑張ろうと、心の中でずっと思っていた。運というのはずっと願って、信じて頑張れば、いつか自分に返ってくる」と意気込んだ新社長。強いタイガースをファンに届けたい-。その思いは誰よりも強い。