藤浪 2被弾も新フォーム手応え 「バランスよく投げることが一番」
「阪神紅白戦、白組4-2紅組」(9日、安芸市営球場)
ゆっくりとしたフォームでミットへボールを投げ込んでいく。この日の最速は153キロ止まりだったが、阪神・藤浪が意識していたのは“フォームのバランス”だ。「ブルペンの延長くらいのイメージだった」。紅白戦の先発マウンドで、課題への手応えを口にした。
結果は3回4失点。三回に中谷に2ランを浴びると、続く陽川にも被弾。それでも藤浪には結果以上に、得たものがあった。四球は1個。抜け球もなかった。「バランスよく投げられることが一番だと思ったので。(香田投手コーチから)『バランスよかったね』と言っていただけたので、そのあたりはよかった」。一歩一歩、順調に進めていることを感じている。
金本監督は「彼の課題はコントロールだから。そこは克服してきているのかなと。抜け球さえなければ、ある程度抑える力は持ってるから」と一定の評価を下した。
復活への道筋に、少しずつ明かりがともる。苦しんだ部分が大きすぎるだけに、簡単に復活を目指すというのは軽率かもしれない。それでも安芸のキャンプでは、2種類のフォークを投げ分けたり、キャッチボールでフォームを確認したり…。模索しながらの調整ではあるが、右腕の視線は着実に前へと向いている。