横田、脳腫瘍から復活誓う 来季育成契約も「自分との闘い」

 脳腫瘍からの復活を目指す阪神・横田慎太郎外野手(22)が16日、鳴尾浜の虎風荘で契約更改交渉に臨み、870万円の現状維持でサインし、来季から育成契約でプレーすることが決まった。9月上旬の練習復帰後、消化できるメニューも増えているもようで「一日でも早く2桁(背番号)に戻れるように」と意気込んだ。背番号は3桁(番号未定)となるが、球団は来季も背番号「24」と支配下登録枠を空けて横田の復活を待つ方針だ。(金額は推定)

 発する言葉からは強い決意と意気込みがにじんでいた。もう一度、1軍の舞台でプレーしたい。一日でも早く2桁の背番号を取り戻したい-。育成契約へと切り替わった横田は「自分との闘いなので、負けないように今後も頑張っていこうと思います」と真っすぐな瞳を前へ向ける。

 今年2月の春季キャンプ中に体調不良を訴え、緊急帰阪。精密検査の結果、脳腫瘍と診断された。懸命な治療の末、9月上旬に帰寮し練習復帰。現在は鳴尾浜で行われている秋季練習にも別メニューながら参加している。

 打撃マシンを打つ段階までには至ってないが「できるメニューも増えてきたので、少しずつやっていきます」と明かした横田。一歩、一歩、着実に階段を上がっているが「楽しさもありますが、まだ不安もある。毎朝感じて、野球ができることがうれしいので、絶対にその思いは続けてやっていきたいです」と力を込める。

 病を克服し、もう一度、スポットライトを浴びる場所へと戻るため、球団は最大限のバックアップをする方針。高野球団本部長は育成契約への切り替えについて「慌てずやってほしいという思いで。横田君は頑張り屋で性格も実直ですから、焦らずに、一歩ずつ上がってくれればいいので」と説明した。

 その上で、いったんは育成選手の規定で3桁となる背番号にも「僕は24番を空けて待つ。それを目標にしてほしい。(支配下登録)枠も同じです」と同本部長。来季はこれまで着けていた背番号「24」を、そして支配下登録の1枠を横田のために空けて待つ方針だ。

 筋力や体重についても「少しずつ戻ってきています」と日々感じる手応えを口にした横田。「一日も早く2桁に戻れるように、必死にやっていこうと思います」。それが苦難の道であっても、乗り越えようと前を向く気持ち、折れない心がある限り-。甲子園のグラウンドに背番号24が帰って来る日を、みんなが待っている。

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