糸井、激辛採点「50…いや2点」…「スーパーな糸井」で来季優勝
阪神の糸井嘉男外野手(36)が14日、兵庫県西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の年俸4億円プラス出来高払いでサインした。移籍初年度を「50…いや、2点!!」と自己採点。来季は新加入するウィリン・ロサリオ内野手(28)と共闘し、「スーパーな糸井」での13年ぶりのリーグ優勝を誓った。
悔しさは努めて笑いに変えた。阪神移籍初年度。自己採点を求められた糸井は、考え込んでから口を開いた。「難しいなあ。50…いや、2点!!」。ケガに泣いた1年だった。全選手の大トリとなった契約更改交渉。会見では超人節で場を和ませながら、2018年の雪辱を誓った。
「オレ、何しとんねんとか、いろいろ思いましたね。納得する数字はホンマに1つもない。来年、それを埋めたいなと思います」
今季は114試合の出場で打率・290、17本塁打、62打点。キャンプ前に右膝の関節炎を発症。交流戦中に左太ももを痛めると、7月には右脇腹を痛めて離脱した。開幕戦となった3月31日の広島戦で猛打賞。8月30日のヤクルト戦では、プロ初のサヨナラ本塁打を放つなど勝負どころで存在感を発揮したが、不本意な1年に満足感などなかった。
「当たり前に(全試合出場を)クリアして、数字を残して優勝争いをするシーズンにしたい」。来季の目標はリーグ優勝と個人タイトル。頼もしい“援軍”も加わる。球団は13日、ロサリオとの契約締結を発表。金本監督は「一番の候補」とし、4番での起用を明言する。糸井は3番に置く方針で、強力なタッグが形成されそうだ。「ひげ、かっこええなって思います」。新助っ人の印象を語った糸井は、共闘に心を躍らせている。
「やっぱ外国人がね、強烈なのがいた方が強いかなと思います」
シーズン終了後、11月中は体のケアに専念した。12月に入って本格的なトレーニングを再開。移籍2年目シーズンに準備を整えている。「守っていても感動するというか。こういうところで野球できているのが、すごく幸せやなと思います」。悔いを残した1年には収穫も多々ある。ファンへの恩返しが原動力。助っ人の力も借りながら、頂点に立って感謝を届けたいと願う。
「来年は、ホンマにスーパーな糸井でいきたいと思うので。応援よろしくお願いします」。笑顔で胸を張る。スーツ下のシャツから、あふれ出そうな大胸筋。超人ボディーでケガを防ぐ。万全な状態に仕上げてのキャンプイン。37歳シーズンでのキャリアハイを狙う。スーパーマンが覇権奪回のキーマンになる。