福留、来季も若虎の“高い壁”「全試合出る準備する」
阪神の福留孝介外野手(40)が22日、サンテレビの「熱血タイガース党」に生出演した。首脳陣は来季、ベテランに対して適度な休養日を設定する方針を示しているが、本人は配慮に感謝しつつも「全試合、出る準備はする」と宣言。中日時代の03年以来となる全試合出場に意欲を示し、若手の“高い壁”となってチームに君臨する。
首脳陣の配慮はありがたかった。コンディションを気遣いながらの起用は、40歳を迎えたベテランにとって感謝の思いは尽きない。だがプロ野球選手として、チームを引っ張る主将として、そこに甘えるわけにはいかない。来季に向け、福留はきっぱりと言い切る。
「ありがたいことですけど、そういう前提でもないし、出られるのであれば全部、出る準備をして。その気持ちは常に持っているし。あとは決めるのは僕じゃないので」
そこには一流選手として走ってきた男の矜持(きょうじ)がある。実力でレギュラーをつかみ、第一線をずっと走ってきたからこそ「休んだから若い選手に負けたというふうに思われるんじゃなく、『やっぱりまだまだ勝てないな』というぐらいの、それくらいのつもりで準備はする」と力を込める。
ハワイで名球会の行事に参加した後は、帰国して自主トレをスタートさせている。「基本的にはケガをしないための下地を作っている。もう若い選手みたいに打ったり、投げたり、走ったりということはなかなかね」。じっくりじっくり、全試合出場に耐えられる体作りが今のテーマだ。
来春キャンプでの実戦出場についても「ある程度の段階くらいまでは出られる準備だけはできるように。チームの方針もあるでしょうし、どういうふうになるかはまた話をしながらになると思う」と言う。
全試合出場を果たせば中日時代の03年以来となる。プロ野球選手として、143試合をすべてグラウンドで戦い抜く体を、不惑を越えたベテランは追い求める。