岩貞、星野氏の言葉を励みに2桁星誓う 昨年楽天戦で好投「参りました」言わせた
阪神の岩貞祐太投手(26)が7日、亡くなった星野仙一氏の言葉を励みに2桁勝利を誓った。5勝に終わった昨季から復活を誓い、悲壮な覚悟で勝負に懸けるプロ5年目。「10勝するぞ、という気持ちでやっています」と、闘将イズムで2018年に挑む。
直接会ったことも、話したこともない。接点はタテジマのユニホーム。それでも、紙面を通じた“メッセージ”が、岩貞の心に残る。昨年6月16日の交流戦、楽天戦(甲子園)。左腕は先発のマウンドに上がった。7回1安打1失点。1カ月半ぶりの3勝目だった。
「記事で読ませていただいて。今となっては自分の投球を1球でも見てもらえたことは光栄です。そういう言葉を頂いたので、自信を持って今後もやっていきたいと思います」
この試合、楽天の球団副会長として星野氏も視察していた。「参りました」。試合後には素直に完敗を認め、「チェンジアップがよかった。ハマっちゃった」と左腕の投球を絶賛した。一度も面識はないまま4日に急逝。岩貞は「そういう(闘病中の)状況だったというのを感じさせていなかったので、一野球人としてびっくりしました」と言葉をなくした。
すでに年明けから始動。この日は甲子園で汗を流した。10勝した一昨年と同じ80キロ台前半を目安に、食事制限を設けながら体重をキープしている。「ずっと動きっぱなしです。昨年はふがいない年だったので、倍くらいは…」と岩貞。思いをつないでいく。勝ちたいんや-と懸命に、自ら10勝をノルマに掲げた。