兵庫出身の才木 あの日母は身重だった 震災後世代も“忘れられない”1・17
阪神の才木浩人投手(19)が17日、阪神・淡路大震災から23年目の日に、地元選手としての思いを新たにした。「僕は兵庫生まれの兵庫育ちなので、今日という日は忘れてはいけないと思う」。19歳の若虎が表情を引き締めた。
まだ生まれてもいない。兄が母のおなかの中にいた頃の大災害。「いろんな人に感謝を込めて黙とうしました」。取材時の受け答えで「大変」という言葉を繰り返し使った。周囲から伝え聞いた甚大な被害、学校で見た息をのむ映像。その言葉以外では表しようがなかった。
そして、言葉を続ける。「両親が生きていてくれたおかげで、今の自分がある。感謝の気持ちでいっぱいです」。ありがとうの気持ちを忘れなかった。
震災後に生まれた少年は野球選手になり、メッセージを発信できる立場となった。「野球でいろんな人たちに、夢と希望を与えていかないといけない」。たくましい姿で、今後も故郷を思っていく。