北條レギュラー獲りへ盗塁数増や 走塁改革に手応え 昨季盗塁数0から巻き返す
阪神の北條史也内野手(23)が19日、レギュラー定着に盗塁数増を目標として掲げた。この日は臨時コーチとして招へいされた元陸上選手の秋本真吾氏(35)にマンツーマン指導を受けながらの走塁練習。飽くなき向上心を持って、走攻守にレベルアップを図る。勝負の6年目。妥協なき戦いが続く。
鳴尾浜球場の右翼守備位置付近。真剣に向かい合う2人が何度も体を切り返した。「構えの姿勢が変わりました。高い低いとかではなく、腰の入れ方が変わったと思いますね」。重点を置いたのはリード時の構えと、1、2歩目を意識したスタートの切り方だ。同氏が重要性を説明する。
「野球選手はどうしても守備の延長線上に構えてしまう。おしり側やかかとに体重が乗ってしまうので、よいしょというスタートになってしまいがちです。スタートした瞬間の姿が変わってきますね」
最短、最善の体勢を見つけたことで、両者ともに走塁改革に手応えを得た。83試合の出場で不本意な成績に終わった昨季は、盗塁0。122試合に出場した16年の6盗塁が最高だ。西岡を筆頭に糸原、大山…遊撃争いは激しさを増す。攻守に巻き返しを誓う1年だが、走塁の変化が加われば大きな武器になる。
「盗塁に足の速さは関係ない」。合同自主トレを行ったヤクルト・山田にも助言を受けた。大事なのはスタートの姿勢と勇気、走る意識の改革だ。「向上心を持ってやっていかないといけない。少しでも速くなればと思ってやっていく」と北條。鍛錬を続けていく。3拍子求めた先にレギュラーの座が見える。