ドラ6牧 初ブルペンまるで斉藤和巳!安藤コーチ大絶賛
阪神ドラフト6位の牧丈一郎投手(18)=啓新=が27日、甲子園室内練習場で初めてブルペン入りした。立ち投げでストレートのみを20球投げ、視察した安藤2軍育成コーチが大絶賛。素質の片りんを見せつけた。春季キャンプは2軍スタートとなる右腕だが、自慢の直球を武器に1軍昇格を目指していく。
大器の資質を、確かに感じさせた。体を温め終えた牧が、ブルペンに向かった。新人合同自主トレでは序盤から別メニューで調整が遅れていたが、最終日にベールを脱いだ。「ちょっと遅れたけど、やっと(ブルペンに)入れて、いい形でいけたかなと思います」。久々に傾斜を使って右腕を振った感覚を振り返ると、自然と安どの表情を浮かべた。
この日は立ち投げで真っすぐのみを20球。球を受けた鈴衛ブルペン捕手の「怖かった」という言葉が、ノーワインドアップから躍動感たっぷりに放たれるボールの威力を物語る。「自分なりにフォームも変えて、いい方向に出たのかな。高校生の時より、いい球を投げられているんじゃないかな」と牧は充実感を漂わせた。
視察した安藤2軍育成コーチも「ビデオで見たより、はるかに素晴らしい。タイミングよく指に掛かったボールはすごいね」と驚嘆の言葉を並べた。報道陣に「(フォームが元ソフトバンクの)斉藤和巳氏に似ている?」と聞かれた同コーチは「そうだね。しなやかさと力強さがあるね」とうなずいた。
研究にも余念がない。インターネットの動画サイトで、ほぼ毎日スポーツニュースをチェック。一線級の投手のフォームに目を凝らす日々だ。「感覚としては(楽天の)則本さん。タイプが似ていると言われていたし、(則本のフォームを)見ながらやって、いい感じできている」と現状を分析する。
安藤コーチの評価を伝え聞くと「小さい頃に見ていた安藤さんに言ってもらえてうれしい」と目を輝かせた右腕。かつての虎のエースをうならせた直球と飽くなき探究心を武器に、18歳の若武者は一歩ずつ階段を上がっていく。