鳥谷実戦漬け!25日中日戦から開幕二塁モード「数をこなしていくしかない」

 「阪神春季キャンプ」(22日、宜野座)

 二塁へコンバートされる阪神の鳥谷敬内野手(36)が、25日の中日とのオープン戦(北谷)で今年初実戦を迎える。22日、片岡篤史ヘッド兼打撃コーチ(48)が明らかにした。ここまでは早出特守などでセカンドの動きを確認しながら基礎練習を積んでいた背番号1。開幕まで残り1カ月、実戦漬けで仕上げていく。

 3年目を迎える金本阪神のカギを握る男が、いよいよ実戦の舞台に立つ。半日練習を終えた後、片岡ヘッド兼打撃コーチが「あくまでも予定で」と前置きした上で、「鳥谷、福留、ロサリオは北谷へ行くことになる」と明かした。

 二塁へのコンバートが動きだした第2クール以降、鳥谷はまず二塁の動きを確認するところから始めた。13年のWBCで経験があるとはいえ、慣れ親しんだ遊撃、三塁とは逆の動きも含むため、ステップの踏み方や二塁送球時の体の切り返しなど、黙々と基礎練習を積んできた。

 金本監督ら首脳陣は実戦出場よりも、まずセカンドの動きを覚えてもらうことを優先。加えてリクエスト制度が今季からスタートすることから、併殺プレーのベースタッチなど入念な準備と確認作業を繰り返してきた。

 キャンプも最終盤を迎え、ある程度の段階に到達したことから「一度、暖かいところで試合に出てね」と片岡ヘッド。25日の中日戦、27日に予定されている紅白戦で実戦的な守備を消化し、打ち上げとなる見通しだ。

 本人は「実戦の中でやっていきます」と力を込めた。ゲームの中で確認すべきはベースカバーのタイミング、バントシフトの動き、中継プレーのカットの位置など多岐にわたる。選手間でのコミュニケーションも必要となるため、3月に入ってからも積極的なオープン戦出場で、実戦漬けの日々を過ごすことになる見通しだ。

 「それしかないでしょう。慣れていくためには」と片岡ヘッド。鳥谷自身も17日のシート打撃で初めて二塁守備に就いた際には「数をこなしていくしかない」とより多くの守備機会を消化することで、開幕へ仕上げていく考えを明かしていた。

 昨年に続くコンバートとなるが、昨季は不慣れな三塁でスタートしたにもかかわらず、5月以降は安定したプレーを見せ、ゴールデングラブ賞を獲得した。内野3ポジションでの同賞獲得となれば中日・立浪以来、史上2人目となる快挙。偉大な領域を目指し、鳥谷の挑戦が始まる。

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