金本監督、黒星発進も積極走塁評価 消極的プレー、失策にはダメ出し
「オープン戦、ヤクルト4-2阪神」(24日、浦添市民球場)
前を向ける収穫があった。同時に公式戦では許されないミスも出た。2月の対外試合初の敗戦で、オープン戦黒星発進となったが、阪神・金本監督には勝敗より大事な内容があった。
「今日は陽川が(二回の)フォアボールと(四回に)三塁までいった走塁と、中谷がまっすぐを打てたということが収穫。高山の全力疾走も良かったし。剛もね、いいところ(三盗)があったね」
目立ったのは積極的な走塁だ。初回に西岡が三盗に成功し、二回先頭の高山は、三塁正面のゴロに打ち取られたかに思われた中、全力疾走を見せて内野安打で出塁。中谷の適時打でホームを踏んだ。さらに四回には四球で出塁した陽川が、1死から梅野の中前打で一気に三塁に進んだ。
「普通でいいや、という感覚だと絶対にいい走塁ができない」と金本監督。意識の高まりを評価した一方、消極的に映った場面もあった。三回1死、糸原の右前打で一走・島田が二塁で止まったことに「行ってアウトになったらいいんだから。それで覚えるんだから」と反省を促した。
さらに守備では、北條に痛いミスが出た。六回先頭の西浦のゴロを難なくさばいたものの、ワンバウンド送球で失策に。結果的にそこから同点、逆転とされてしまった。
金本監督は「軽率と思われても仕方ない。オープン戦の時に出て良かったと他の野手もピリッとしてやってくれないと。今のうちでいいんじゃない?公式戦では許されません」と振り返る。前向きなミスなら今はオッケー。この日の収穫と課題を次に生かしたい。