メッセンジャー開幕へ順調 5回自責0「やっと一つのピースに集まってきている」
「オープン戦、楽天4-12阪神」(16日、草薙総合運動場野球場)
納得の表情を浮かべながらゆっくりとマウンドを降りた。最速146キロとまだ本調子ではないが、楽天打線を相手に5回4安打1失点(自責点0)。開幕投手が内定している阪神のランディ・メッセンジャー投手が順調に仕上げてきている。
「自分の進歩を確かめることができたマウンドだった。いろいろやろうとしていることがやっと一つのピースに集まってきている」
初回こそ、慣れない地方球場のマウンドに苦戦して制球を乱したがすぐに修正。二回以降は直球に変化球を交えながらコーナーを攻め、打者との感覚を確かめるように丁寧に投げ込んだ。
状態は徐々に上がってきている。前回9日の中日戦(甲子園)では、3回6安打4失点。制球を欠き、打ち込まれた。「ゾーンを意識して内や外、高低と制球をしっかりやるというのが今回の課題だった。それを実現できたのはよかった」と反省を踏まえて臨み、手応えをつかんだ。
右肩のコンディション不良で調整が遅れていたが、もう不安はない。香田投手コーチは「まだまだ彼の納得いく球は少なかったのではないかと思う。5回で87球を投げてくれたのはホッとしているというか、1段階上がったという感じ」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
次回登板は中6日で23日のオリックスとのオープン戦(京セラ)に登板する予定。「(開幕まで)あと1回登板があるが、今回は完璧ではないので、次回に向けてきょうの課題をブルペンで修正していきたい」。4年連続の大役へ、万全の準備を整える。