高山、開幕中堅オレ打 七回8点口火&ダメ押し1号!金本監督称賛「近付いてるね」
「オープン戦、楽天4-12阪神」(16日、草薙総合運動場野球場)
ラッキーセブンに2度輝く。大量8得点のビッグイニングを導き、最後はアーチもかけて見せた。阪神・高山俊外野手が1イニングで一発を含む2安打2打点の活躍。激しい競争が続く開幕センターのイスに、グッと近付いた。金本監督も、上り調子の若虎を素直にたたえた。
「高山は(開幕センターに)近付いてるね。今の状態だと」
躍動したのは3点リードの七回だ。先頭から打席に立つと、代わったばかりの宋家豪に対し、追い込まれながらも6球目の146キロ内角直球を右前に運んで出塁。さらに一巡して回ってきた2死二塁では、1ストライクからの2球目の内角球を振り抜き、右翼席に運ぶ1号2ランとした。
指揮官は「あくまでクリーンヒット(狙い)で、いいポイントでバットのヘッドに乗れば、そのまま持っていく力は1年目から持ってる」と話す。昨年は6本止まりだったが、1年目には8本塁打を記録。元々スタンドまで運ぶ力は備えており、打撃センスも申し分ない。本来の良さを発揮できるよう、首脳陣も細かく注意を払う。
「アウトのなり方は相変わらず悪いけど。でもそれも彼の持ち味で。持ち味というのでいちいち言わずにね。そういうタイプのバッターですよ。(ヒットもアウトのなり方も)両方で天才やな」と金本監督。右腕の菅野との対戦が見込まれる巨人との開幕戦。左の高山が好調をキープしてくれれば、頼もしい「刺客」になりえる。
これで、10日の中日戦から5戦連続安打。勝利に貢献した活躍にも、高山は落ち着いた表情で帰りのバスに乗り込んだ。満足するにはまだまだ早い。思うようにいかなかった昨年からの、巻き返しを誓う1年だ。オープン戦は残り7試合。開幕スタメンに向け、アピールを続ける。