大山よ体重増やせ!約2カ月で4キロ減…金本監督「打球飛ばなくなっている」
阪神の大山悠輔内野手(23)に増量指令が出されていることが21日、明らかになった。2月のキャンプイン後にベスト体重の86キロから最大で4キロほど落ち込んだことから、金本知憲監督(49)は「三塁だから、もっと増やしていい」とトレーナー陣に指示。その一方で体脂肪率が減少するといったプラス要素もあり、本人は今後、筋肉量を増やすことでの体重増を目指す考えを明かした。
キャンプイン前と比較すると、大山の表情はややほっそりとした印象を受ける。その事実を問われた金本監督は「4~5キロくらい体重が落ちてる。『増やせ、増やせ』と言ってるんだけど。ある程度、筋力があって動ければ、体重はあった方がいいから」と増量指令を出していたことを明かす。
ルーキーイヤーの昨季、ファームで体作りに専念させたことで一回り大きくなり、86キロが大山のベスト体重となった。ただ、昨秋のキャンプから二塁コンバートが浮上したため、体脂肪率を減らして筋力量を増やす肉体改造に着手。今春のキャンプ中に体脂肪率は目標値まで減少したが、同時に体重も減った。
体重が減ることで体のキレは上がり、スピードが出やすくなる。その一方、長打力を維持するためには、ある程度の体重が必要だ。「今は打球が飛ばなくなっているでしょ」と指揮官が評したように、体重減少によって打球の力強さを失っていると分析。今季は三塁に固定する方針を首脳陣は固めており、二塁よりもスピードを求めるポジションではないことから、体重増を目指すように指示した。
この日、ロッテとのオープン戦が中止となり、ZOZOマリンの室内練習場でフリー打撃などを行った大山は「今は82から83、84を行ったり来たりくらい。でも体脂肪率は落ちたので、これを維持しながら筋力量で体重を増やしていけるように、調整していきたいと思います」と力を込めた。仮に昨年とは違う「86キロ」へ到達できれば、間違いなく試合でのパフォーマンスも変わってくる。
金本監督の現役時代は徹底したトレーニングと食事管理を行い、体脂肪を減らしながら筋力量を増やすことで一流選手の階段を駆け上がった。“鉄人”と称された指揮官のように-。大山が手にする力強い体が、飛躍へのカギとなる。