高山 執念ヘッド 「開幕1番」金本采配ズバリ! 痛快G倒撃呼んだ
「巨人1-5阪神」(30日、東京ドーム)
懸命に菅野のスライダーに食らい付き、バットに当て、迷うことなく頭から滑りこんだ。二回2死満塁。阪神・高山俊外野手が、今季のスローガンでもある「執念」のヘッドスライディングで2点目を呼び込んだ。
「何とか、という気持ちだけでした。(ヘッドスライディングは)それはどうでもいいですけど、セーフになって良かったです」
高く弾んだ二塁前へのゴロを、ヘッドスライディングで適時内野安打とした価値ある一打。四回にも右前打を放ち起用に応えた。片岡ヘッド兼打撃コーチは1番起用を「相性と昨日の練習を見て」と振り返る。決まったのはこの日の昼のミーティングだった。
「ピッチングコーチの意見も聞いてね。どういう打線を組もうかと迷ってたんで。(高山の)ヘッドスライディングも良かったです」と金本監督。昨季、高山は菅野に7打数4安打で打率・571と好相性。さらに投手目線の意見も聞いた上で決断した。
この日の出陣式で、金本監督は「どんな状況になっても最後に優勝するのはオレたちだ」とゲキを飛ばした。高山の1番起用はオープン戦でなかったが「いきなり1番を打たせていいのかというのがあったけど、そこはいつも言うように怖がらず、彼を信頼して」と勇気と信頼の一手が吉と出た。執念でつかみ取った開幕星となった。