藤浪制球難で2戦連続の途中降板 金本監督次回登板「微妙」も…予定通り先発へ
「阪神2-3中日」(6日、京セラドーム)
託されたマウンドを守り抜くことはできなかった。同点の押し出し四球を与えた瞬間、阪神・藤浪晋太郎投手は唇を強くかみしめた。4回2/3を投げ4安打3四球で2失点。先発としての役割を果たせず、2戦連続の途中降板となった。
「どうしてもストライクを入れたい、抑えたいという気持ちが強く出過ぎた。単純に力み。自分のピンチは何とかしたかった」
五回だ。先頭の高橋に二塁内野安打で出塁を許した。間一髪セーフで、金本監督はリプレー検証を「リクエスト」したが判定はそのまま。その後、安打と犠打などで2死二、三塁。大島にストレートの四球を与えて満塁とし、京田も四球で同点。直後、指揮官がベンチを立ち上がり、交代を告げた。
立ち上がりから苦しんだ。初回、先頭の大島に四球、二盗を決められ無死二塁。続く京田の投前犠打を一塁へ悪送球して一、三塁とピンチを広げた。アルモンテの2球目には大きくバランスを崩し、ボールは三塁側へそれる暴投。その間に三走・大島が生還し、ノーヒットで先制点を奪われた。
それでも二回から四回は粘りの投球で無失点。「感触としてはよかっただけに、悔しいというか、ふがいない」。手応えもあったからこそ、悔いが残る。
前回先発した3月31日・巨人戦も六回に無死満塁のピンチを招き降板。今回も課題としていた制球は改善できず、香田投手コーチは「バックを信頼してストライク先行で勝負してほしい」と修正を求めた。
試合後、次回登板について金本監督は「どうだろうね。ちょっとね。どうだろう…。1年見据えたら我慢したいところだけど、だからといってチャンスをやるということもどこまでやっていいのか。微妙ですね」と言葉を濁した。現時点では次回も先発を託される予定。昨年5月4日のヤクルト戦から遠ざかる白星。本来の力を取り戻し、次こそ必ず巻き返してみせる。