金本監督 高橋遥抜てきズバリ!“孝行息子”に「すごいでしょ」
「阪神4-1広島」(11日、甲子園球場)
抜てきした孝行息子の躍動に、阪神・金本知憲監督の表情も自然と緩む。「僕はいかせたかったんだけど(笑)」。先発の高橋遥人投手は七回を終えて84球。八回への続投に色気が出たのも無理もない。それほどの快投だった。
「正直、もう少し、いかれるかなと。真っすぐを狙われたら。でも、真っすぐをどんどん投げ込んで、素晴らしかったですね」
ほれ込んだ目に狂いはなかった。1月の自主トレのブルペンで見た時に、潜在能力の高さを見抜いた。「(1月に)ピッチングを見て、これぐらいいきなりやるんじゃないかなというぐらいで」。あとは、持ちうる力を存分に発揮できる環境を整えることを考えた。この日もそうだった。
二回の投球後には、自らベンチで「緊張してるか?リラックスしていけ」と声をかけた。降板後も「正直、あと1イニングいけたか?今の状態はどうや?」と話しかけて左腕をケア。「多少、腕に疲れが、疲労感があったみたいで。結果的に、代えて良かったのかなと」。今後も大事に育てていく。
次回は、いったん登録を抹消し、登板間隔を空ける方向だ。チームの勢いを加速させるような新星の登場で、単独首位にも浮上。「(単独首位は)まったく関係ない(笑)。一回りも回ってないのに(笑)」。順位よりも、左腕が示した輝きが何よりうれしかった。