金本監督 3四球から満塁被弾の小野に苦言「一番悪いパターン」
「広島7-5阪神」(28日、マツダスタジアム)
強力打線に8四球を与えては勝てるはずはない。阪神・金本知憲監督(50)は、四球連発から満塁被弾した先発の小野や、四球をきっかけに勝ち越し点を奪われた岩崎の投球を嘆いた。打線も5得点こそしたが、期待の糸原、大山が追加点の絶好機で凡退。きょうこそ投打に隙のない野球を展開しマツダで勝つ。
初回に幸先良く先制しながらも、つかみかけた流れを自ら手放した。懸念していた、ミスからの失点。そして悔やまれる逆転負け。4年連続負け越し中の「鬼門」で、昨年と同じように敗れ去った。金本監督の口調が重くなるのも無理はない。
「フォアボールはピッチャーのミスだからね。先頭のピッチャーにストレートのフォアボールというのは、点が入らない方がおかしい。絶対に点が入るパターンです」
失点した三回と六回は、いずれも四球が絡んだもの。先発の小野の乱調が大誤算となった。痛かったのは2点リードの三回。先頭のジョンソンを含む3四球で招いた1死満塁から、鈴木に左翼へ満塁弾を浴びて5失点だ。
「満塁ホームランを見ても分かるように、3人のランナーが全部フォアボールだから。フォアボール出してドカーンという。典型的な、一番悪いパターンですよ」と金本監督。さらに六回は、岩崎が1死からの四球をきっかけに2点を失った。
マツダスタジアムでは、昨年も細かなミスから失点を重ねて敗れるパターンが多かった。同じような流れでの失点からの敗戦。攻撃面でも不満は残った。阪神投手陣が与えた8四球があったとは言え、広島は6安打7得点。対する阪神は11安打5得点に終わった。
痛かったのは三回だ。無死二、三塁から福留、糸原、大山が凡退して無得点に終わり、その裏に5点を失った。九回も1死一、二塁から糸原と大山が倒れてゲームセット。5点は奪ったが、さらに得点できるチャンスもあった。生かしきれなかったことが響いた。
金本監督は「今、糸原と大山がブレーキだけど。(三回は)何とか1点というところで糸原もできない選手じゃないんだから」と振り返る。当たり前のことをこなし、いかにミスを防げるか。黒星発進の9連戦。悪い流れは引きずりたくない。