メッセが防御率&勝利数で2冠 ウル虎ユニで無敵!7回1失点で聖地初星
「阪神4-2DeNA」(3日、甲子園球場)
試合後、阪神・メッセンジャーにちょっとしたサプライズが待っていた。「Boo!!」。愛妻と4人の子供が建物の死角に隠れ、ウル虎なパパを驚かせる。家族6人、抱き合って勝利を分かち合った。7回6安打1失点の粘投。こどもの日を前に、リーグ単独トップの5勝目を届けた。
「初回に点を取られてしまって残念だったけどね。その後は0を並べることができてよかった。みなさんの前で勝てて最高。ポイント、大事だと思ったところで失投しないように心掛けているよ」
今季の甲子園初勝利には、四回の粘りが欠かせない。1点ビハインド。筒香、ロペスに連打を浴び、無死二、三塁のピンチを招いた。ここで宮崎を見逃し三振に斬ると、梶谷は宝刀フォークで二ゴロ。申告敬遠を挟み、最後は東を空振り三振に斬った。金本監督は「投球を知っている」とエースを絶賛した。
この日から4日間は甲子園で「こどもまつり」が開催される。各選手が幼少期に夢中になったものがビジョンに映され、メッセンジャーは「バスケット」。NBAのシカゴブルズが好きだった。「神様」と称されるマイケル・ジョーダンに憧れ、ポジションはパワーフォワード。「俺もジョーダンみたいだったんだ」と、野球でプロ契約するまでバスケとの“二刀流”だった。
「なんだっていいんだ。子供たちは夢中になれることを、楽しみながら続けてほしい」
少年、少女に届け-と、虎のエースから熱きメッセージ。バットでも五回、2死一塁から中前打でつなぐと、上本の2点適時二塁打で一塁から激走で逆転のホームを踏んだ。ウル虎の夏で着用するイエローユニホームでは昨季から3戦3勝。防御率を1・72とし、投手2冠。無双のエースがチームを2位に押し上げた。主役は上本に譲ったが、価値ある115球だった。