ロサリオ看板直撃弾 “100万円”ゲット!旅行券使い道「自分のために」
「巨人0-9阪神」(8日、東京ドーム)
今まで見たこともないような、大きなフォロースルーだった。打った阪神・ロサリオ、打球を目で追った左翼・ゲレーロ。グラウンド上の誰もがほとんど動かなかった会心の一撃は、左中間上部でほほ笑む吉永小百合さんの看板を直撃した。
特大の3号ソロに「本当に完ぺきでした」と思わず白い歯をこぼした主砲。3点リードの三回、1死走者なしで迎えた第2打席だった。カウント3ボールから外角低めの直球を見極め、いったんは一塁へ歩きだした。
しかし球審の判定はストライク。「ボールだと思ったけど、ストライクと言われればストライク。うまく切り替えられた」と続く5球目、真ん中高めの直球をフルスイングした。持てるパワーのすべてを込めた白球は看板を直撃。三回表終了後に場内アナウンスで「JR東日本からびゅう商品券100万円分が贈られます」と発表されると、敵地は大歓声に包まれた。
気になる旅行券の使い道については「自分のために使いたいと思います」とロサリオは言った。助っ人の大好物は韓国時代からよく食べていたというカニ。球団関係者が「韓国で初めて食べて好きになったみたい。さすがに(名産地の兵庫県)香住までは行ってないとは思うけど(笑)」と笑いながら明かし、来日してからシーフードレストランでよく食べているという。
看板直撃弾で交流戦明けや球宴期間などの休養日に豪華カニツアーなんていうのも…。現役時代に看板弾の経験がある金本監督は「うれしいもんですよ。臨時ボーナスで」と当時の心境を明かす。
ただそれ以上に「“打った瞬間のホームラン”をまだ見てなかったので、見てる方も気持ちよかったですね」と笑った指揮官。球場にいた誰もがそう思った爽快感たっぷりの一発は、ロサリオが上昇する確かなきっかけになるはずだ。