ロサリオ深刻 3、5番奮起も4番が流れ分断…巨人に3カード連続負け越し
「巨人4-2阪神」(10日、東京ドーム)
宿敵に痛恨の連敗を喫した。阪神はあと一歩及ばず、巨人に3カード連続で負け越し、3位に転落した。金本知憲監督(50)が嘆いたのは4タコに終わった4番のロサリオ。3番・糸井、5番・福留の両ベテランは奮起したが、助っ人が足を引っ張った。11日からは敵地で首位・広島との3連戦。昨季王者を倒すには、3人の力が必要だ。
追い付けそうで、手が届かない。八回の失点で2点差に広げられると、そのまま敗れ去った。これで巨人に3カード連続で負け越しとなり3位に転落。金本監督の口調が重くなるのも無理はない。
「(巨人に対して)分が悪すぎるから何とかしないと。打ててないわな」
チャンスは作っても、思うように得点できない。この日も、ロサリオの低調が痛かった。すべて走者を置いた状況で4タコという残念な結果。六回は1死一、三塁で空振り三振に、一発逆転という八回2死一塁でも右飛に倒れた。前日も4タコで、4番がブレーキとなった負け越しだ。
「昨日からそうやね。ロサリオで止まってまうから。彼に聞かないと分からないけど何とかしようという姿勢ではやってくれてるから」と金本監督。8日に看板直撃の特大弾を放ち、一気に加速するかと思われたが…そこから11打席連続無安打と乗りきれない。上がり目が見えなかったロサリオと対照的に、福留は意地を見せた。
4番が空振り三振に倒れた直後の六回2死一、三塁だ。4球目で糸井が二盗に成功して二、三塁とチャンスが広がると「自分の形がどうこうではない。そういうところで回ってきてるので、少しでも仕事をしないといけない」と、6球目の変化球を中前に運ぶ2点適時打を放った。
この日の福留は、練習でのティー打撃の取り組み方に変化を加え「今の自分ができることをしっかりやる」と自身10試合ぶりとなる5月初の適時打につなげた。糸井の猛打賞に加え、キャプテンも適時打を記録したからこそ、余計にロサリオの不調が響いた。
これで巨人に2勝7敗。福留は「また明日もゲームがあるわけだし、みんなもそう思ってゲームに臨んでくれると思います」と話す。ロサリオは「残念ながら試合は負けてしまったけどチームとして闘争心を持っていかないと」と前を向いたが…4番の沈黙が続けば勢いも付かず、白星も積み重ならない。