福留ハッスル!猛打賞&ロサV打呼ぶ敬遠で全4出塁「アキに勝ちが付いてよかった」
「阪神2-0ヤクルト」(24日、甲子園球場)
落ち着いた立ち居振る舞いは変わらない。クラブハウスへ引き揚げる間際に見せた遠慮気味な姿勢が、かえって頼もしさを際立たせる。「僕は何もしていません」。謙遜した言葉が主将らしい。阪神・福留が3安打1四球、全4打席で出塁。確かな好調気配を感じさせる“速攻撃ち”をツバメに浴びせた。
3安打は全てファーストスイングで仕留めた。まずは初回、先発ハフが投じた初球の低め直球を右前打。四回の先頭ではカウント1-1からのチェンジアップを中前へ運んだ。さらに六回1死一塁からも初球の高めカットボールを右中間二塁打。3月30日・巨人との開幕戦以来となる猛打賞を鮮やかにマークした。
一振りでヒットゾーンに運ぶ内容がさらなる上昇を予感させる。好調時は最初のスイングで仕留める。打撃を確認したい時はフリー打撃後に守備練習するチームメートに向けてノックを打つ。自身の調子と照らし合わせながらの練習法で微調整を重ねている。
試合後は自らの働きよりも後輩右腕の労をねぎらった。「ああやって、(好投を)やってくれるから野手もリズムよくいけるし。今日はアキ(秋山)に勝ちが付いてよかった」。自然と口に出たのは好投した先発・秋山への感謝の思いだ。
八回2死二塁では申告敬遠で出塁。直後に飛び出したロサリオの決勝2点二塁打で一塁から一気に本塁へ生還した。バットだけではなく足でも魅せる。41歳のさすがの仕事ぶりが、引き続き猛虎に勝利をもたらしていく。