ドリス今季初勝利 完璧フィールディング&けん制 美守連発でサヨナラ呼んだ
「阪神5-4巨人」(26日、甲子園球場)
剛腕で打者をねじ伏せるだけではない。磨き上げてきた技を駆使して、阪神・ドリスがサヨナラ勝利を呼び込んだ。九回2死一塁、走者の陽岱鋼をけん制で仕留めると、虎の守護神は注がれる大歓声を受けながらゆっくりとベンチに引き揚げた。
1点も許せない同点の九回に登場。先頭の大城に右前打を浴び、勝ち越しの走者を背負ったが、気持ちに焦りはない。「練習はしていたので、よかったです。自分の正面に来たのと、打球も強かったので狙っていました」。続く陽岱鋼のやや三塁側へ転がる犠打を捕球し、素早く二塁へ送球。完璧なフィールディングで進塁を阻止した。
なおも1死一塁ではこの日3安打と好調の坂本勇を外角いっぱいの150キロ速球で見逃し三振。最後は一塁けん制で無失点に抑えた。
来日3年目の右腕。日本野球はすっかり身についている。春季キャンプ中にはゴロ処理やけん制練習にも真剣に取り組んだ。「投手として大事なこと。いろんな人から教えてもらっている」と準備に抜かりはない。
リーグトップの15セーブで防御率1・89と抜群の安定感を見せるドリス。「自分の状態はすごくいい。それを保つためにもしっかりと練習しないといけない」。今季初勝利を手にしても余韻に浸ることなく、次戦を見つめた。