「交流戦、阪神２－５ソフトバンク」（３１日、甲子園球場）

　阪神の白星が遠い…。交流戦３連敗スタートに、４番の糸井嘉男外野手（３６）は「自分のせいで負けました」と責任を背負った。打撃では４打数無安打に終わり、守備でも八回１死一塁、中村晃の右翼フェンス際への飛球を捕れなかった（記録は三塁打）。借金１となったがパ・リーグ勢との戦いはこれから。前を向いて、敵地で西武に勝つ！

　２死満塁から一発逆転の願いを託した原口の打球はしかし、左翼スタンド手前で失速し、無情のゲームセットだ。終盤に見せ場こそ作ったものの、敗れたことに変わりはない。甲子園で幕開けとなった交流戦は、悪夢の３連敗スタート。金本監督の表情は曇ったままだった。

　「（八回、九回に粘ったが）フォアボールに助けられたところもあったけど。（最後の原口は）いつもの風だったらね、ほんと」

　悔やまれた敗戦。八回に２点を奪っても、さらに３点を追わなければいけなかったところが苦しい。４番が攻守で精彩を欠いた。７回９０球の秋山から岩崎にスイッチした八回に「守乱」が重なる。１死一塁で中村晃の右翼への飛球に対し、糸井はフェンス際まで下がったものの、少し目測を誤って捕りきれず（記録は三塁打）、一走・今宮に一気に２点目のホームを許した。

　その後、岩崎の連続四球と３番手・岡本の押し出し四球など、リリーフ陣も乱れて重すぎる４失点。金本監督は「（四回無死一、二塁の）海はまあ（捕っていれば）ゲッツーで。（ミスかは）分からんけどな、結局１点入ったけど。嘉男のは捕ってほしいわな」と拙守を嘆いた。

　糸井は試合後「自分のせいで負けました」と反省。守りでのミスに加え、バットも湿ったまま。四回２死三塁で二飛に倒れ、八回に２点を返したなおも２死満塁という一発逆転の状況では三ゴロに。４タコで期待に応えられなかった。

　これで、今季２度目となる同一カード３連敗。交流戦３連敗スタートは、１２、１３年に次いで、５年ぶり３度目。５月の成績は１２勝１２敗で、再び借金「１」となった。１日からはパ・リーグ首位の西武との３連戦。厳しい戦いが予想されるが…。

　「痛いスタートだね、これは。まあ、前を向いて、前向きというとおかしいけど、やるしかないですからね、また。敵地に行ってやっていきますよ」と金本監督。シーズンの行方を占う交流戦。ここが踏ん張りどころだ。