金本阪神、交流戦&リーグW最下位危機…セーフティースクイズ不発で辛すぎる連敗
「交流戦、阪神2-3オリックス」(5日、甲子園球場)
阪神が関西ダービー初戦を落とし、交流戦最下位に転落した。7戦を消化して1勝6敗。借金3は今季ワーストタイで、6日にもリーグ最下位転落のピンチ。金本知憲監督(50)は1点を追う五回に連続でセーフティースクイズを仕掛けたが不発。本拠地4連敗。聖地が涙雨にぬれた。
まず同点にこだわった。その1点が奪えなかった。悪い流れを引きずり、五回からはゼロ行進。九回も三者凡退でゲームセットだ。スタンドから響くため息が重い。金本監督の表情も、晴れることはなかった。
「まあ、あの2人がセーフティースクイズを決められないんですから、普段、何をやってるのかとなりますよね。ああいうタイプですから。(あの場面は)打力を期待して出してるわけじゃないし」
あの2人、と発して振り返ったのは逆転された直後の五回だった。大山の二塁打と梅野の犠打で1死三塁。続くメッセンジャーのところで代打・北條を選択。「(まず同点狙いかと問われ)そうですね。ホームだからね」。確実に1点を取りにいったが…。
北條が初球に試みたセーフティースクイズは、投手・アルバースの正面に。アルバースが処理を誤り失策で一、三塁となったが、決められなかったのは事実。負の連鎖を断ち切れず、続く植田も初球でセーフティースクイズを試みたがファウルに。最後は空振り三振に倒れ、無得点で終わった。
北條は「ピッチャーは(コースから)外さないといけないと分かっていたんですけど、ちゃんと決められなかった僕が悪いです」と反省。植田も「決められなかったので…。1球で決めないといけない。決めないといけない場面でした」と肩を落とした。七回は2死からの連打で一、三塁としたが、代打・鳥谷が空振り三振に終わった。
ミスも重なり、1点が遠いまま雨にぬれた甲子園。これで交流戦は1勝6敗で最下位に。6日も敗れると、他球団の結果次第ではリーグ最下位に転落となってしまう状況だ。
「(北條と植田に関して)普段から意識を持って練習しないと。自分がどういうタイプなのか、どういう仕事を与えられて、という」と金本監督。乗せきれない。乗りきれない。梅雨と同じような湿った空気感が、あまりに重く感じてしまう黒星となった。