鳥谷、美守&V撃 今季初三塁先発で打球も連敗も止めた!雨天中止後6戦6勝!

 「交流戦、阪神2-1オリックス」(7日、甲子園球場)

 甲子園が沸騰した。今季初めて三塁でスタメン出場した阪神・鳥谷敬内野手(36)が四回1死一塁、三塁線を襲った打球を横っ跳びで捕球し併殺を完成させると、同点の六回2死一塁では右中間へ決勝の適時二塁打を放った。背番号1が攻守で躍動し連敗は2で止まり、2位に浮上した。チームも鳥谷も、ここから逆襲や!

 地鳴りのような大歓声が鳥谷を包み込むように沸き上がった。背番号1に送られ続けた大きな拍手、そして歓喜の瞬間はきっと、ファンが待ち望んだ光景だったに違いない。試合を決めた、連敗を止めた鳥谷の一打-。「これからも結果で返していけるように」と鉄人はそう力を込める。

 聖地が沸騰した瞬間は同点の六回、2死一塁の場面だった。カウント1-1からの3球目、チェンジアップに泳がされながらも右手1本で拾った。

 「引っ張ってのヒットでチャンスを広げられれば」と鳥谷。打球は右中間を真っ二つに破り、一塁から糸井が快足を飛ばして一気に生還。ただベテランの奮闘は決勝打となった一振りだけではない。

 今季初めて三塁での出場となった守備では四回、「大きかった」と金本監督が絶賛したようにマレーロが放った痛烈な三塁線への打球を横っ跳びでつかんだ。素早く二塁へ送球し、三ゴロ併殺。「去年守っているのでそんなに違和感なく」と言うが、それは本人が試合に出る準備を決して怠らなかった揺るぎない証しだ。

 「三塁に入ってもいいですか?」。移動ゲームとなった1日の西武戦。試合前のシートノックが始まる前に鳥谷は久慈内野守備走塁コーチにこう直訴した。「本人に任せているところもあるから」と同コーチも快諾した。

 「試合に出られるところを探すしかないので」と言った背番号1。オープン戦から続く打撃不振で出場機会は減った。連続試合出場記録も止まった。

 かつて不振で出場機会が狭まった2016年シーズン。「自分には立場が無くなった。まずは立場を作るところから始めなきゃいけない」と明かしたことがあった。試合に出続けられる立場をもう一度、作るために-。37歳になるシーズンを迎えても試合に出る場所を探す、そして結果を出すという執念は決して衰えていない。

 「(先発で)試合に出ていない代打の時でも大歓声をもらっていたので」とファンへ感謝の思いを口にした背番号1。他の若手と同じように、チャンスをどん欲につかみに行く姿勢が、チームが浮上する重要なファクターになる。

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