高橋遥人3敗目 亜大先輩・藤岡裕に悔し逆転打 3四球与えまたイニング途中降板
「交流戦、阪神2-3ロッテ」(10日、甲子園球場)
言い訳はしない。完全な力負けだった。亜大の2学年先輩に投じた2球目。低めに制球された変化球をうまく拾われた。それでも阪神のドラフト2位・高橋遥人投手は首を振る。「四球が絡んだ。打たれるべくして打たれたと思う」。逆転打を生むまでの過程を悔やんでいた。
試合をひっくり返されたのは、1点リードの五回だ。先頭の鈴木に二塁打を浴びると、続く田村は四球。1死二、三塁とし、荻野にも四球を与えた。
そして満塁で、ここまで無安打に抑え込んでいた藤岡裕を迎える。1ストライクから118キロの変化球をはじき返されると、打球は右翼へ。虎党の悲鳴とともに2者生還で一気に逆転を許した。
踏ん張りどころは続いた。それでも2死二、三塁から角中にこのイニング3つ目の四球を与えたところで、金本監督も交代を告げた。2度目となった5回持たずしての降板。4回2/3を4安打3失点で3敗目を喫した。
前回5月30日・ソフトバンク戦も中盤での失点、そしてピンチを招いての途中降板だった。同じ過ちを繰り返してしまったのは確かだが、顔を背けることはない。「力がないだけ。練習するしかない」。登板間隔が空くため、次回は2軍戦を挟む可能性が高い。事実を受け止めて、向き合う。失敗した分だけ、人は強くなれる。