ドラ1馬場「気持ちで勝つ」 20日オリックス戦で1軍デビュー

 阪神のドラフト1位・馬場皐輔投手(23)=仙台大=が18日、甲子園での1軍投手練習に参加。1軍デビュー戦となる20日・オリックス戦(甲子園)に向けて強気の投球を掲げた。甲子園で阪神の新人右腕がプロ初登板初先発初勝利となれば、59年4月14日の国鉄戦で完封勝利をマークした村山実以来59年ぶり。自らの右腕で歴史を塗り替える。

 気負いは感じられない。それでも口にしたフレーズに1軍デビューへの思いが自然とこもる。「気持ちが大事。気持ちで勝つ、気持ちを強く持って」。満を持して上がる甲子園のマウンド。20日・オリックス戦でのデビューへ向け、馬場の胸中に“負けじ魂”の火がついた。

 “あの日”が頭をよぎった。この日朝に大阪で震度6弱の地震が発生。兵庫県西宮市にある選手寮で揺れを感じた。「体が覚えていたので反応したというのはありました」。中学3年時の11年3月11日、地元の宮城県塩釜市で東日本大震災を経験している。デビュー戦を前に、改めて野球ができる喜びをかみしめた。

 “予行演習”にも熱が入った。この日初めて甲子園での1軍投手練習に参加。藤浪、秋山らとダッシュで汗を流すなどした後、ブルペンではなく甲子園のマウンドで投球練習を行った。直球をはじめツーシーム、スライダーなど45球。「自分の感覚で投げられたのかなと思います」。セットポジションから繰り出した球筋に自信がにじむ。見守った金村投手コーチらもドラ1右腕の状態にうなずく。

 春季キャンプは1軍スタートだったが、本来の力を発揮しきれず2軍降格。今季ウエスタン・リーグでは5試合で3勝1敗、防御率1・89。ドラフト2位・高橋遥(亜大)らが既に1軍デビューや初勝利を飾った中でも、自分を見つめながら体の軸を意識したフォームで直球の質などにこだわってきた。

 半世紀以上にわたり守られた歴史を塗り替えたい。虎の新人右腕が甲子園で初登板初先発初勝利を果たせば、59年4月14日の国鉄戦で完封勝利した村山実以来。「まず勝つ。ゲームを作る、チームの勝ちにこだわって」。培った礎を自信にドラ1右腕が聖地に立つ。

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