ナバーロ、1軍OK打 打って守って走れる!矢野2軍監督1試合でGOサイン
「ウエスタン、阪神9-3ソフトバンク」(26日、鳴尾浜球場)
阪神に新加入したエフレン・ナバーロ内野手(32)が26日、ウエスタン・ソフトバンク戦(鳴尾浜)で実戦デビューし、3打数1安打1打点。第3打席で適時二塁打を放ち、中堅と一塁の守備でも軽快な動きを披露した。矢野2軍監督は「上が早く欲しいと言うなら、この1試合で行ってもおかしくはない」と早期1軍昇格を後押しした。
待ちわびた初の実戦。背番号99のユニホームを身にまとったナバーロが、走攻守全てで躍動した。
注目が集まった第1打席は初回1死二塁で、ソフトバンク先発の左腕・長谷川宙の変化球に遊ゴロ。先頭で迎えた三回も初球の直球に二ゴロに倒れたが、見せ場は五回に訪れた。
無死二塁で2番手のサイド右腕・野沢と対戦。カウント1-2からの5球目、136キロの内角直球をしっかり捉えると、打球はセンター方向に伸びてフェンスを直撃。中越えの適時二塁打とし、期待に応えた。「なるべく真ん中に来た球を打とうと心掛けていた」と笑みで振り返った。
六回に続いて四球で出塁した八回は、次打者の中前打で一気に三塁を陥れた。七回からは一塁の守備に就き、捕手の構えた位置によって守備位置を変える“工夫”も施した。藤本2軍守備走塁コーチは「グラブさばき、ハンドリングがうまいタイプ。柔軟性を持っている器用な選手」と守りへの意識の高さに目を細めた。
矢野2軍監督も高評価を口にした。「自分の形を持っている。強引に振るとか、追っかけるとか、そういうことはないから。四球2個も、まだ2軍だけど、そういうのも選んでいけるような打者」。続けて「外野も、打球の追い方とかスローイングとか、どれを見ても一定のレベルはある。総合的に“やれることは多いな”というか」とオールラウンドな働きぶりに笑みを浮かべた。
連敗こそ止めたが、1軍は借金生活に沈んでいる。昇格時期について指揮官は「上が早く欲しいというのであれば、別にこの1試合で行ってもおかしくないと思う」と早くもGOサインを出した。だが、金本監督は試合後、「まあ、それはまだ。後ほど…後ほどじゃない、後日」と27日の昇格を見送った。それでもナバーロは「自分のできることをやってチームに貢献したい」とねじり鉢巻き。起爆剤となるべく、背番号99が虎を救う。