藤浪、5失点でも勝てた 陽川に福留に「感謝」 抹消せず次へ
「DeNA6-16阪神」(27日、横浜スタジアム)
1点差で迎えた五回、無死満塁。絶体絶命のピンチを切り抜けると、阪神・藤浪は小さく右拳を握った。5回を8安打5失点。苦しみ、失点を重ねながら、最少リードを必死に守った。感謝、感謝でつかんだ今季2勝目。粘りの93球に「打線に助けてもらった」と頭を下げた。
この回、ソトに一、二塁間を破られると、連続与四球で無死満塁とした。際どい判定にも泣いたが、一呼吸置いて落ち着く。中川大に1ボールから2球目、155キロの直球勝負。投ゴロ併殺打に打ち取ると、大和も遊ゴロに抑えてピンチを脱した。同点は許さなかった。
「前回(15日)の楽天戦よりも状態も良かった。何が悪かったわけじゃないけど淡泊に、単調になってしまった」。反省したのは三回、1死から5連打を浴びた場面だ。神里、柴田、ソト、筒香に直球を狙い打たれると、宮崎には初球のカットボールを右翼席に運ばれ逆転3ランを浴びた。
香田投手コーチは配球に苦言を呈しつつ、次回登板に向けて「次は自分一人で投げる気持ちで調整して」と奮起を促した。藤浪も当然、そのつもりだ。次回は前半戦最後の9連戦。登録抹消はせず、2度の登板が予想される。「もう少し何とかできた。勝ちを付けてもらいました」。口にした感謝の思いを、3勝目の結果に変える。