福留、12年ぶりタイムリー3本で4打点 通算3000塁打王手
「ヤクルト7-15阪神」(30日、神宮球場)
快勝で熱狂に包まれるスタンドに手を挙げて応えた。15得点の猛攻を生み出す、先制打を放った阪神・福留孝介外野手。4打数3安打4打点とキャプテンのバットから快音が響き渡った。
「初回のチャンスで何とか取れたのはよかったし、その後もみんながつなげてくれた」
初回無死一、三塁で打席を迎えた。ハフの直球を中前へはじき返して先制。ベテランの一打で勢いに乗った打線はこの回一挙、6得点を挙げて試合の主導権を握った。
二回無死二塁からは中前適時打。五回1死満塁では左翼フェンス直撃の2点適時二塁打をマークした。中日時代の06年以来、12年ぶりとなる1試合3適時打。計4塁打で通算3000塁打まで残り1。新たな偉業に王手をかけた。
プレーだけでなく、ベンチでもナインを支える。五回、キャッチボール中の才木に伝えた。「一個ずつ確実に抑えていけばいい」。アクシデントで急きょ登板という難しい中で奮闘する若虎に声をかけて緊張をほぐした。
前半戦は投手が奮闘する中、得点を奪うことができずに接戦をモノにできていなかった試合が何度もあった。「だからどうこうというのではないですけど、きょうできたことをまた、あしたに続けていけるようにしたい」。投手が苦しいときは野手が支える。福留が中心となり、チームをけん引していく。