望月 2年ぶり聖地で5者連続三振! MAX155キロ圧巻

 「阪神5-10中日」(3日、甲子園球場)

 鳥肌ものだった。1球ごとにどよめきが走る。今季初昇格を果たした阪神・望月が、圧巻の奪三振ショー。敗戦ムードの中で、ひときわ存在感を放った。投げ抜いた23球。苦しみ、悩み抜いた先に新しい光が差し込んだ。

 2年ぶりの本拠地マウンド。まずは京田を左飛に打ち取る。これが始まりの合図となった。続く平田を変化球で空振り三振に斬って取ると、さらにはビシエドは外角いっぱいの直球で見逃し三振。時が動き出した望月をもはや、誰も止められなかった。

 九回には、工藤、代打・モヤを変化球で空振り三振に斬って取ると、続く福田は3球三振に仕留めた。5者連続三振。この日の最速は155キロをマークした。「ケガとかいろいろあったんですけど…。1軍のマウンドで投げられて本当に気持ちよかった」。鮮烈な復帰戦となった。

 同じ神奈川県出身で、同級生でもあった。ボーイズ時代に右の望月、左の小笠原と言われた。それでも次第に差は広がり、甲子園での優勝投手となった左腕に対し、自分には何もなかった。プロ入り後も、度重なるケガに泣いた。昨オフ、腰部ヘルニアの手術を決断。その後もはやる気持ちを押し殺し、懸命なリハビリで一歩ずつ進んだ。ようやくたどり着いた1軍の舞台。くしくも小笠原と同じ日のマウンドになった。

 熱気を増していった声援と歓声。「ちゃんと聞こえていましたし、届いてましたよ」。試合後に笑顔を見せた望月惇志。輝く瞬間が甲子園に広がった。

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