ナバーロ&ロサリオ初アベック弾で点火 阪神今季最多4発11点で連勝
「DeNA7-11阪神」(22日、横浜スタジアム)
頼もしい阪神の助っ人コンビが初のアーチ競演や!エフレン・ナバーロ内野手(32)が二回、勝ち越しの来日1号を右翼席に叩き込むと、三回にはウィリン・ロサリオ内野手(29)が2試合連発となる7号2ランを右中間席へ。猛虎打線が今季最多の1試合4本塁打を含む先発野手全員の14安打11点と大爆発した。1日以来の2連勝で4位浮上。このまま勝ち進め!
互いに夢見ていた共闘と貢献。熱い思いが形となった2本のアーチは、夏を感じさせる大きな花火となった。来日第1号のナバーロ弾と2試合連発のロサリオ弾を含む、今季最多の1試合4発。DeNAを撃破した。
吹き抜ける風、虎党の熱気を感じながらゆっくりと打席へと入った。1-1の同点で迎えた二回。まずは日本歴『1カ月』の“後輩”ナバーロだ。真ん中に甘く入ったカットボールに照準を合わせ、鋭いスイングでズドン。沈黙する右翼席上段にぶち込んだ。「素直にうれしいよ」。41打席目に訪れた待望の来日初アーチ。大きすぎる一発で、打線に火をつけた。
負けていられないのが、日本歴『6カ月』の“先輩”ロサリオだった。気合を入れて入った三回の第2打席。無死一塁、外寄りの直球を狙い撃ちすると、7本目にして初めて逆方向の右中間席へ運んだ。「ベンチの雰囲気も良くて、自分もチームに貢献したい気持ちだった」。大歓声の中心には拳を突き上げた主砲の姿が。喜びを爆発させる、目覚めの一撃となった。
実はこの日の練習前、敵の指揮官・ラミレス監督にそろってあいさつ。日本の環境に慣れようと努力する虎の助っ人たちに送られたのは、温かいエールだった。「途中からくるのは難しいと思うけど、情報を集めながら頑張って」。ロサリオとナバーロは互いに認め合うからこそ、以前から情報交換を行い、アドバイスし合っていた。そんな中で受けた球界の“大先輩”からの激励。それはすぐさま結果を呼んだ。
試合後、ナバーロは「70歳、80歳になったとき、自分への思い出として残したいね」と、受け取った記念球に思いをはせた。これから2人で作っていく猛虎の歴史。今日はその1ページ目にすぎない。先発野手全員安打となる14安打11得点と大勝だ。「2人で打てれば、チームは勝てるよ」とロサリオも力強くうなずいた。
三塁側の空は、試合途中まで夕焼けで真っ赤に染まっていた。連敗でスタートした後半戦。だが貧打線はもはや存在しない。引っ張るのはトロとナビィ。闘志むき出しの助っ人2人を、横浜の空も後押しした。