北條、超美技で虎も球児も救った 打っては先制打&犠飛、24歳誕生日自ら祝った!

 「ヤクルト4-10阪神」(29日、神宮球場)

 チームの危機を救うスーパープレーだ。1点リードの八回2死一、三塁、この日誕生日を迎えた阪神・北條史也内野手(24)がヤクルトの代打・川端のライナーをジャンプして好捕。九回の5得点の猛攻につなげた。自身も1安打2打点で貢献し、チームは今季6度目の2桁10得点で連敗を2で止めた。夏の長期ロードはここから白星街道や!

 歓声と悲鳴が入り交じる中、左前にめがけて打球が伸びていく。北條はチョウのようにフワリと舞い、ボールをグラブに収めた。同点を阻止し、勝利の確率を高めたビッグプレー。24歳の誕生日に攻守で躍動した。

 八回に1点をもぎ取って勝ち越したが、その裏、ヤクルト打線は直後に食らいついてきた。イニングをまたいだ藤川が四球と安打で2死一、三塁のピンチを招く。代打・川端を追い込んだが、4球目のフォークを三遊間へはじき返された。

 同点-。誰もが覚悟した瞬間、背番号2がジャンプし、打球をダイレクトでつかんだ。「(相手が)追い込まれていたので、三遊間方向に来る準備はできていた。1歩目のスタートは良かったかなと思います」。極限まで高めた集中力が、紙一重のプレーを生んだ。

 バットでは初回、先制の中前適時打。無死二塁から変化球を運んだ。「その後の打席も打ちたかったですけど、内容的に悪くなかった」。これで9試合連続安打。7月は打率・393と猛威を振るう。

 昨シーズン終盤、2軍戦で送球ミスが続いた時期があった。藤本2軍守備走塁コーチは「少しイップスのような状態になってしまっている」と分析。強く腕を振ることの大切さを説いた。「海(植田)とかと違って飛び抜けたものがない分、自分の捕れる範囲をしっかり捕る。1軍ではそれが難しいんやけど“普通のプレー”をしよう」と指導した。

 この日も四回に一塁悪送球があったが、八回の好守で取り返した。金本監督からは「あれはナイスプレーですね。あれで(得点されれば)九回は石山が出てくるわけやからね。大きく違いますね」と称賛された。九回には右犠飛でチームの得点を2桁に乗せた。

 バスへと続く通路。北條がかすかに表情を和らげた瞬間があった。節目の日に、自らを祝う活躍。「チームが勝ったし、そこは良かったかなと思います」。24歳を迎えた若きショートストップは、日に日に存在感を強めている。

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