守屋 無安打救援 矢野2軍監督「中田翔でも抑えられる」
「ウエスタン、中日1-2阪神」(1日、ナゴヤ球場)
僅差のゲームを勝ち切り、チームを9連勝に導いたのは右腕の好リリーフだった。阪神・守屋が1回2/3を無安打無失点。後輩が作ったピンチの芽をきっちりと摘み取った。
厳しい場面だった。竹安が残した七回1死一、三塁の大ピンチ。1点差で犠飛すら許されない局面で、守屋は冷静だった。「1球1球集中していきました」。後続を遊飛、二ゴロに抑え、続く八回も三者凡退。中日打線を寄せ付けなかった。
「今の守屋の投球なら、あの中田翔でも抑えられると思うよ」。矢野2軍監督の言葉で思い出されるのは、今季初昇格中に迎えた6月14日の日本ハム戦。ピンチで救援すると、中田に4球続けたスライダーを狙われ、左翼線を破る2点二塁打を浴びていた。
救援失敗の苦い記憶から1カ月半。2軍戦とはいえ、指揮官に「今日のMVP」と言わしめ、試合後の守屋もうれしそうに笑った。「内角に投げきれたし、フォークも低めに決まった」。勝利に貢献し緊張の糸が一気にほどけた右腕。強い気持ちが込められた19球だった。