金本阪神Wショック 単独最下位&自力V消滅 投打にチグハグ逆転負け

 「中日8-5阪神」(1日、ナゴヤドーム)

 阪神が逆転負けを喫し、8月以降では2016年以来の単独最下位に転落した。この日広島が勝ち、自力優勝の可能性が消滅。そんなWショックにも金本知憲監督(50)は「関係ない。まだ何試合残っているの?」と話した。チーム全員に、最後まで諦めず戦い抜く気持ちは残っている。残り56試合。猛虎よ、立ち上がれ!

 87試合目にして自力優勝の可能性は消滅した。今季2度目の最下位にも転落した。勝ちきれない、そして重苦しい空気だけが充満するチーム。金本監督は「そういう負の流れにのまれているような気がする。それをわれわれが何とかしないと。変えていかないといけないんだけど」と苦悩をにじませる。

 序盤、松坂を攻略する道筋は作った。全員がナチュラルカットを見極め、そして狙い、三回までに72球を投げさせた。食らいつこうという姿勢は見えた。だが、終わってみれば五回までで8残塁の大拙攻で、2点しか奪えなかった。「三回の攻撃がすべて」(金本監督)と陽川の適時二塁打で1点差に迫り、なおも無死二、三塁の好機で無得点に終わった事実が今のチーム状況を象徴している。

 追い打ちをかけるような事態も起こった。2-4で迎えた五回、中日の攻撃。先頭の9番・松坂に相手ベンチは代打を送らず打席に立たせ、六回のマウンドには佐藤を送った。2点差のイニング先頭打者だけに、セオリーなら代打を出す場面。ファンサービスなのか、打撃が得意な右腕のバットに期待したのか。邪推すればキリがない“一手”が、虎のダメージをさらにえぐってくる。

 借金は今季ワーストの8へと膨らんだ。首位・広島とは13ゲーム差とその背中は遠くかすむ。金本監督は「悔しい思いを出してくれると思うし、出していかないといけないし」と訴え、3点ビハインドの八回に登板した能見の姿を強調する。

 勝ちパターンの一角を担うベテランだけに、本来、この日は登板予定がなかった。だが本人が志願し、得点圏に走者を背負ったものの1回を無失点に抑えた。その心意気に指揮官は「(志願した時点で)6点差でも行く意地っていうか、あの点差でも自ら行くって言ってくれてね。何かアピールしたかったんじゃないですか。メッセージというか」と舞台裏を明かした。

 Wショックにも「関係ない。まだ何試合残っているの?」と言って金本監督は会見を締めた。残り56試合、どういう戦いをしていくか-。強い虎が見たい、苦境を打破する虎の意地が見たい。

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