小野 5勝目も5回7四死球を反省 「野手の方に感謝しかありません」

 「阪神3-1ヤクルト」(5日、京セラドーム大阪)

 感謝のマウンドになった。野手陣にも、そして後輩たちにも。阪神・小野が苦しみながらも、5勝目を挙げた。与えた7四死球。毎回、得点圏に走者も背負う状態だった。いつ壊れてもおかしくない試合の中で、最後の一本だけは許さなかった。

 約20分間の攻防から、試合はスタートした。初回。安打と四球でいきなりピンチを招くと、1死一、三塁からバレンティンの二ゴロの間に先制を許した。「ボール先行がいけなかった」。さらに四球を与えたが、最後は川端を三ゴロに打ち取った。

 二回は2死走者なしから、3者連続の四球で満塁。一人出すたびに内野陣が集まり、香田投手コーチもマウンドへと向かった。仲間の声に助けられ、12試合連続打点を挙げ、元阪神・バースの日本記録にあと1と迫っていた山田哲を外角直球で見逃し三振。三回にも1死満塁のピンチを背負ったが、ここも無失点に切り抜けた。5回を投げ6安打1失点。我慢の投球で、最後まで粘った。

 7月23日に母校・折尾愛真の後輩が甲子園初出場を決めた。北福岡大会決勝では乱打戦を制した後輩たちの奮闘を自分のことのように喜び、すぐさま監督に電話。チームが関西入りするとスポーツドリンクを差し入れし、言葉を贈ったという。

 「胸を張って、全力プレーで頑張れ」

 後輩たちからは刺激を受け、仲間には白星をもらった。「守ってくれて試合をひっくり返してくれた野手の方に感謝しかありません」。不安定の中でも持てる力、全てを出し切った。自己最多122球に、強い思いを込めた。

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