金本監督つらいよ 空転の虎 執念リクエスト成功も…乗れない

 「巨人3-1阪神」(8日、東京ドーム)

 再三の好機を逃し、阪神の連勝が3でストップした。二、六回の満塁で決定打が出なかった打線に、金本知憲監督(50)も「チャンスで、あと1本というところで」と表情を曇らせた。チームに少し勢いが出始めてきたところで小休止。気持ちを切り替えて第3戦こそ勝利で飾り、今季初となる東京ドームでのカード勝ち越しを決める。

 九回の福留の一打で今季8度目の完封負けこそ逃れたが、敗れたことに変わりない。巡ってきたチャンスを逃し、5安打1得点で連勝は「3」でストップだ。金本監督は淡々と口を開いた。

 「チャンスで、あと1本というところで。1点でも入っていればまったく違ったんだけど。犠牲フライか、ゲッツー崩れでも1点というのが、2回(二回と六回)あったかな」

 悔やんだ2度の好機。まずは3点を失った直後の二回だ。先頭の糸井の四球と大山の中前打で1死一、三塁に。外野フライか併殺崩れでも1点という場面で中谷が空振り三振に。なおも2死満塁からは、才木が見逃し三振倒れた。六回は1死満塁から大山が二飛、続く中谷は中飛で無得点に終わってしまった。

 七回には自らチャンスを「演出」した。1死一塁で糸原の打球は二塁正面へ。一走・鳥谷が二塁封殺となったが、金本監督がその封殺のタイミングに関してリクエストを要求。リプレー映像が流されると、併殺を狙った遊撃・若林が捕球時にベースを踏んでいなかったことが確認できたため、左翼席から大歓声が巻き起こる。結果、判定もセーフとなりムードは高まったが…。

 金本監督は「まあね。そこもモノにできなかったというのが今日の敗因だと思うし」と悔やむ。流れが変わるかと思われた執念の一手も生かせない。1死一、二塁と続いた好機で北條は三ゴロに。なおも2死一、三塁ではナバーロが左飛に倒れ、ゼロが続く結果となってしまった。

 吉川光からの巨人のリレーに手も足も出なかったわけではない。勝てば今季2度目の4連勝で3位浮上となっていた。波に乗りきれないところにもどかしさが残るが、まだまだ戦いは続く。9日に勝てば、東京ドームでの3連戦では今季初のカード勝ち越しとなる。

 「そうやな。分が悪いからな、ここではな。何とか勝ち越ししないとな」と金本監督。流れをつかみ損ねた敗戦は痛いが、終わった以上は過去のこと。気持ちを切り替え、カード勝ち越しの白星を狙うだけだ。

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