金本虎、拙攻 4戦連続2桁安打も残塁の山
「ヤクルト3-2阪神」(17日、神宮球場)
あと1点が遠かった。4試合連続2桁安打も決定打を欠き、5カードぶりとなるカード初戦の黒星。阪神・金本知憲監督(50)は「ちょっと巡り合わせが悪かったなと」と拙攻を悔いた。手痛い敗戦で2位浮上のチャンスを逃したが、第2、3戦を勝てば、5カード連続勝ち越しとなる。気持ちを切り替え、燕を斬ってくれ!!
ヒットは出ても、思うように得点につながらない。広島に勝ち越した勢いで白星を狙いたかったが…。勝てば2位浮上となっていた中での敗戦。金本監督は淡々と振り返った。
「ヒットは出たけど、ちょっと巡り合わせが悪かったなと」
4試合連続となる2桁安打を記録しながらも、得点は二回に奪った2得点が最後だった。先発の秋山の降板後、リリーフ陣が粘り、懸命にゼロを並べたが、三回に勝ち越された1点が遠かった。チャンスはあっただけに余計に悔やまれた。
四回には2死からの3連打で満塁となったが、ここで投手の秋山が二ゴロに。二回には同点打を放っていたものの、投手相手に2打席連続の適時打を許してくれるほど甘くはない。これが思うようにいかなかった巡り合わせ。さらに4番の糸井は、五回の1死一、二塁の好機で二塁併殺打に倒れるなど4タコと精彩を欠いた。
金本監督は「(糸井は)どうしたのかな。何か、気分的に乗ってない感じやったね。(負傷の影響があったかは)本人に聞いてよ」と振り返った。前日の広島戦では、右膝の状態を考慮して途中交代させていた中でスタメン起用。ただ、この日は五回の併殺を含め勝利を導くことはできなかった。もちろん、逃したチャンスは四回と五回だけではない。
七回には、先頭の梅野が四球を選んで無死一塁となったが、続く中谷は1ストライクからの2球目の内角直球につまり、二塁への併殺打に。同点、逆転への空気が一気にしぼんだ結果となった。
「ノーサインだから。こっちは打てって言ってるんだから。あそこをファウルにするとかしないと」と金本監督。昨年からの課題でもある直球への対応について触れたのは「何とかそこをね、今後レギュラーを取る力はあるんだけど」と期待するからこそ。この敗戦をチームとしても個人としても、次に生かさないと意味がない。
5カードぶりとなるカード初戦の黒星で、首位・広島とのゲーム差も縮められなかったが、18、19日と連勝すればカード勝ち越しとなる。気持ちを切り替え、勝利を目指すだけだ。