岩貞 無援…初回1失点が響き7敗目 「粘りたかったですね」

 「阪神0-1ヤクルト」(28日、甲子園球場)

 悔やんでも悔やみきれない。阪神・岩貞祐太投手(26)が7回5安打1失点ながら勝利投手にはなれず7敗目。力投と評価されてもいい投球だが、初回に許した1点、痛恨の適時打が、最後まで左腕の首を絞めた。敗戦をベンチから見届けた表情はさみしげだった。

 7回5安打1失点。先発投手として仕事は十分に果たした。ただ、試合後の岩貞は反省の言葉を並べる。「スミ1」の投球内容は、勝ちにつながらなかった結果。勝負の分岐点は「初回」に訪れた。7敗目。攻撃のリズムを呼べない119球に悔いが残る。

 「そこ(初回)を粘りたかったですね。負けて悔しいです」

 開始直後のマウンドだった。先頭・坂口にフルカウントから四球を与えた。塩見は空振り三振に斬ったが、続く山田哲を迎えた場面だ。1ストライクから2球目。カウント有利の状況で、選択したのは2球続けての直球。強気に攻めた配球が裏目になった。内寄りに高く浮いた144キロをフルスイングされた。

 左中間を深々と破られ、一走・坂口が一気に生還。開始5分でリードを許す展開となった。香田投手コーチは「立ち上がりです」と指摘。前回21日の中日戦も初回に3失点。1死から京田を2球で追い込んだが、3球目のスライダーを左前打にされ、大島の中前打を挟んでビシエドに3ランを浴びた。

 強気な投球が武器の左腕。結果は表裏一体だが、担当コーチは責めざるを得ない。「先頭の四球と山田(哲)に対してね。ボールでいいという場面で急いでしまった」。ただ、「その後はよく頑張ってくれた」と続けたように、ミスは引きずらなかった。五回、無死一塁から送りバント&けん制の二塁悪送球と、自らの2失策で無死一、三塁を招いたが、中軸を抑えて無失点で切り抜けた。

 「頭の中が真っ白になってしまったけど、陽川の好守にも助けられた。今後はないように練習したいです」と岩貞。チームの投手失策はリーグ最多の14。失点にはつながらなかったが、勝てない原因が見え隠れする。課題と収穫の7敗目。次戦の糧として雪辱を秘める。

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