金本阪神「力の差」サヨナラ負け 鬼門マツダで鉄壁救援陣決壊

 「広島5-4阪神」(4日、マツダスタジアム)

 激闘は報われなかった。リードを奪って終盤を迎える必勝パターンに持ち込んだ阪神だったが、首位広島に自慢の救援陣が崩され、延長十二回の末、今季2度目のサヨナラ負け。金本知憲監督(50)は「力の差」と完敗を認めるしかなかった。勝てる試合を落としたのは痛い。逆転優勝は現実的に厳しい。それでも最後まで意地を見せてくれ!

 力の差が見えた一打に、敵地の大歓声が重なる。右翼・俊介の懸命のダイブも届かない。奪いきれなかったあと1つのアウト。執念ドローとはいかなかった痛恨のサヨナラ負け。「何とも言いようがない悔しい試合ですね」。悪夢の結末に、金本監督は悔しさをにじませた上で、広島の強さを認めた。

 「やっぱり、球児とかドリスのストレートをパーンとはじき返すわけですから。この乗っているチームにね、本拠地のマツダでよく耐えたと思うし。あと一歩、力の差が出たのかなと思いますね。まっすぐを打つ力ですかね。その差ですね」

 勝ちパターンの継投に入った中での、悔やまれる敗戦。崩された形に首位との差が見えた。1点リードの八回。2番手・藤川が、2死一、二塁から松山に148キロ直球を、右翼右に運ばれる同点適時打を許した。その後は懸命のリレーでつないだものの、延長十二回2死三塁で、ドリスが菊池に浴びた右翼へのサヨナラ打も153キロの直球だった。

 得点機で力ある直球を打ち返し、勝利に結び付けた広島と、思うようにあと一打が出なかった阪神との力の差。広島より多い12安打で、今季6度目の先発野手全員安打を記録しながらの4得点。しかも適時打は糸井による1本だけ。序盤に思うように得点できなかったことが響いた形だ。

 「うーん…まあ雑と言うか、転がせば1点とかいう場面もあったんですけどね。そこは経験でしょうかね」と金本監督。敗れた以上反省点は残る。それでも、先発・ジョンソンを相手に足を絡め、打席でも粘って球数を投げさせて5回で降板させるなど、選手個々の気持ちは見えた。そこは前向きに捉えたい。

 「選手の、何とかしようという姿勢ははっきり見えてますし。よくやったと思いますよ、本当に。明日(この悔しさを)そのままぶつけてほしいですし。今日と同じような気持ちで、明日もやってほしいですね」

 逃げ切れていれば、勢いに乗れる白星となったはず。結果的に重すぎる敗戦となったが、下を向いてはいられない。まずは5日、執念で勝利をもぎ取るしかない。

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