【記者の目】現実的に難しい甲子園ラッキーゾーン復活 統一球の見直しを
甲子園球場でのホームランが減った要因として、ラッキーゾーンの撤廃とともに、2011年に導入された統一球がある。反発係数を抑え、翌2012年はプロ野球全体でも1605本から939本に減少した。
甲子園球場で阪神が打ったホームランも63本から25本に減った。そもそもの導入理由は、WBCや五輪などの国際大会でボールへの違和感を訴える選手が多かったため。当時は五輪で野球競技が消滅してしまったこともあり、4年に1度のWBCのために、プロ野球のシーズン、野球の華とも言われるホームランを犠牲にしていいのかという議論が湧き起こった。
そして7年が経過した今-。ヤフオクドームにホームランテラスや、新たにZOZOマリンスタジアムにも同様のテラスが設置されるというように、“飛ばないボールに合わせて球場を改修する”という異様な状況になっている。一発で最大4点が入る野球の醍醐味(だいごみ)、そんなアーチをファンも望んでいるからこそ、各球団が改修へと動きだしている。
その流れに乗って甲子園球場も…というのは現実的に難しい。プロ野球だけでなく、高校野球の聖地として長らくファンに親しまれてきた。黒土と緑の芝生という絶妙なコントラスト、伝統の雰囲気を感じるために球場を訪れる人も多い。
ラッキーゾーンやホームランテラスは景観を損ねる可能性がある。一方でホームランの感動を楽しみに球場へ足を運ぶファンもいる。NPBは2019年から新たに5年間、統一球を扱うミズノ社と契約した。各球場の規格や置かれた環境が違う中、プロ野球ファンの色んなニーズに応えていくために、統一球を見直すべき時期に来ているのではないだろうか。(デイリースポーツ・重松健三)
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